残すところ、男子ツアーもあと2試合。しかも最終戦の日本シリーズJTカップは、今季の優勝者と賞金ランク25位までと出場者が限られているため、シード権を争う選手にとっては、今週のカシオワールドオープンが実質的な最終戦。この明暗を分ける1戦に大物選手たちが必死だ。
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(左)米ツアーでも活躍した田中。好調さを感じているだけに大逆転を狙いたい/(中央)過去に公式戦優勝の佐藤信人も危機/(右)小山内はシードを死守するか?
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男子のシードは、賞金ランク70位以内。だが20日現在、70位以内の選手のなかで、中嶋常幸が義務試合数に達しておらず、賞金シード対象外なので71位までに賞金シードが与えられることになる。
そのシード権争いに黄色信号がついている選手の一番手は、田中秀道だ。昨年はケガの影響もあり、シード権を失ったが、今季は特別保障制度で使って出場している。現時点ではシード圏内から外れているため、逆転でシード入りするためには、推薦で出場資格を得ているカシオワールドオープンで、上位に入ることが必須条件になっている。
田中は今季から小社チョイス誌『飛ばし屋本舗』でおなじみの、吉田一誉プロの指導を受けていて、その影響もあってか、調子も上向きだ。先の三井住友VISA太平洋マスターズでは10位に入り、
「だいぶ自分がイメージしするゴルフができ始めてきた感じはあります」
と話し、小柄な飛ばし屋の一発逆転に期待したい。
次に11年連続でシードを保持してきた小山内護だ。平均飛距離は293ヤードで石川遼とほぼ変わらない飛ばし屋だが、平均パット数は1.8358とランク98位に低迷。その不安が今季、苦戦の原因となって、ランクは90位に留まっている。
また一昨年シード落ちして、返り咲いたばかりの横田真一は70位、00年日本プロ覇者の佐藤信人も86位とシード落ちの危機が迫っている。
若き賞金王争いに注目するのもいいが、アラフォーたちのシードをかけた戦いにも、ぜひ注目してほしい。(賞金ランクは11月18日現在)
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