シニアツアーは試合数が少ない(今季は6試合)からこそ、出場選手は一戦一戦に集中する。結果、毎試合、実力選手による激しい優勝争いが見られる。その激戦の舞台に、来季はまたイキのいい新人が多数加わる。
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(左)ロングヒッターの加瀬秀樹もシニアに。賞金王はいただきか/(右)実力者フランキー・ミノザも参戦
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その筆頭は飛ばし屋として知られる加瀬秀樹のほか、芹澤信雄、特別枠のF・ミノザだ。今季シニアツアーは、優勝1回、2位3回と安定した成績をあげた尾崎健夫が初の賞金王に輝いた。尾崎は昨年賞金王の飯合肇とともにレギュラーツアーでもトップクラスの飛ばし屋だ。
「最近のシニアツアーは、レギュラーとさほど変わらない7000ヤード前後のコース設定で行われますから、ロングヒッターが有利であることは間違いないでしょうね」と、日本シニアオープンのテレビ解説等で知られる田中泰二郎プロは言う。
その点からすれば、来季は加瀬秀樹に大きなチャンス。現在もレギュラーツアーでプレー中なので試合勘は現役、飛距離でもシニアではトップクラスだ。
「そうだと嬉しいのですが、それよりも昔、ツアーで強かった先輩方とまた一緒に戦えるのが楽しみです。シニアの試合がどんな雰囲気なのか、今からわくわくしています」(加瀬)
シニアの新人のなかには、昨季の渡辺司、今季の水巻善典のようにブランクの後、フレッシュな戦いの場に入り直して選手としての輝きを増すプロも多い。
その一方、ルーキー年はシーズンの送り方に戸惑う選手も多い。
「(高額賞金大会のある)終盤に体調を崩す例が多く見られます」(関係者)
タレントがますます豊富になるシニアツアーだが、来季試合数は現状維持か、1試合増の可能性もあるそうだ。
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※ミノザはJPGAメンバーではないが、実績が顕著な者として競技管理委員会に認められシニア入りする
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