今季の女子ツアーがすべて終了し、永久シードの不動裕理を除く上位50人に与えられる来季のシード権が決定した。19歳森田理香子が初シードを得た一方、98年の賞金女王で41歳の服部道子がシード落ち。この5年間で急速にシード選手の若年化、低年齢化している。
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(右)服部道子は苦しい1年だった
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10年前の00年、賞金ランク上位50人は25~34歳が中心で、40代も7人占めていた。しかし宮里藍が初シードを得た05年からの5年間で一気に若手の勢いが加速。今季はツアー記録の17年連続シード保持中だった40歳の肥後かおりらが陥落。40代は42歳・斎藤裕子と鬼沢信子の2人だけとなった。
20代以下が50人中34人と圧倒的に多くなっており、なかでも20~24歳代の選手が17人ともっとも多い。平均年齢も00年は32.63歳だったのに対して、来季の10年は27.55歳と約5歳も若返っている。40代だけでなく、30代も99年には25人いたのが、今季は15人まで減った。
この現状に99年賞金女王・村口史子は、
「シード入りした選手は若くてもみんなゴルフ歴が長い。服部さんや私の時代は、アマとプロの隔たりがありアマで活躍してもすぐプロへ繋がるという発想がなかったんです。でも今は小さいころからプロを目指したり、アメリカを目指したりと明確な目標を持って取り組んでいます」
と目的意識の違いを指摘。今後も若返り化は進むと予想する。
だた、厳しい現状はもちろん30~40代の選手だけではない。天才少女とわれ今年初参戦した20歳の金田久美子でさえ、トップ10入りが2度しかなく、賞金ランク54位とシード権を逃した。ルーキーでシード権を獲ったのは、ファン・アルムと森田理香子の2人だけ。期待された若手にも厳しい現状が突きつけられたわけだ。
「若い頃からゴルフをやっている分、腰などに故障を抱えている選手も多い。韓国の選手たちが今後もっと増えたりすれば、さらに競争は激しくなるし、今後は30歳くらいで引退する選手も出てくるかもしれませんね」(村口)
トップにいても翌年に少し調子を落とせばシード落ちの危機もあり得る。そんな生き残りをかけたサバイバルは、今後さらに加速するのかもしれない。
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