石川遼と池田勇太の賞金王争いに注目が集まった今年のダンロップフェニックス。終わってみれば話題の2人が優勝争いに絡むことなく、後続に大差をつけて欧州勢が優勝争い。日本ツアーの実力の低さを露呈することになった。
後続に6打差もの大差をつけトップに並んだのは昨年、欧州ツアー賞金王ロベルト・カールソンと05年の全米アマチャンプ、エドアルド・モリナリ。結果はプレーオフ2ホール目にモリナリがバーディを奪って勝利。
さすが欧州には実力者がそろっている、と言いたいところだが、実はモリナリ、今季は欧州の下部ツアーで燻っていた。来季はレギュラーツアーへの昇格が決まっているものの、ここ数年は苦労続きだった。
カールソンも昨年は良かったが、今年は絶不調で賞金ランクは98位。実は、ダンロップフェニックスと同週に欧州ツアーの賞金ランクトップ60が一堂に会す最終戦ドバイ・ワールド選手権が開催されており、上位選手はフェニックスに出場できるわけがない。つまり日本勢は欧州勢でもかなり調子を落としている選手たちに、手ひどくやられてしまったことになる。
昨今同ツアーは中東、アジアへと勢力を広げ、世界のトップが集まるビッグイベントを数多く開催。米ツアーに匹敵するレベルへと中身を充実させてきた。
世界戦略が功を奏したヨーロッパ対し日本は、はっきりいって孤立するばかり。折角将来有望な若手が出てきているだから、世界に目を向け、ツアーのあり方を考えるべきではないだろうか?
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