今年米女子ツアーに期待の日系人プレーヤーがデビューする。ミナ・ハリガエ20歳。下部ツアー(フューチャーズツアー)で3勝を挙げ賞金女王に輝き、今年晴れてメジャーツアーへ昇格を果たしたハリガエとは果たしてどんな人物か?
ハリガエはカリフォルニア、モントレー出身で両親は同地で寿司屋を営む生粋のジャパニーズ。本人はアメリカ生まれアメリカ育ちで国籍もアメリカだが、日本人の血が流れていると思うと親しみが湧く。
8歳でクラブを握ると、あっという間に実力を蓄え、アマチュア時代は4年連続でカリフォルニア女子アマ選手権(02~05年)のタイトルを獲得。07年には全米女子アマパブリックリンクスに勝って、全米ジュニアランキング1位に輝いたことも。
その後は名門デューク大学に進学、カーティスカップのアメリカ代表メンバーに選ばれるなどトップアマの名を欲しいままにした。
しかし本人のプロ志向は強く、ほどなくして同大を中退し、昨年にプロ転向。フューチャーズツアー16試合に出場し3勝を挙げ、トップ10入り10回を数えて念願のLPGAツアー昇格を果たした。
LPGAツアーでプレーするためには宮里藍のようにQスクールと呼ばれるプロテストを受けて出場権を得るか、上田桃子のようにどこかの大会で優勝するか、あるいはハリガエのようにフューチャーズツアーでランク上位に入って昇格するか、3つの方法がある。
だが、これまでをみていると、世界ランク1位のロレーナ・オチョアも02年フューチャーズで3勝を挙げたのがプロとしての原点。藍と新人賞を競い栄冠に輝いたイ・ソンファも同ツアー出身と、ハリガエのようなケースで出場権を得た選手が活躍するのがもっとも多く、ハリガエもデビューイヤーからブレイクする可能性が高い。
ビーチとドライブをこよなく愛し「死ぬ前に一度スカイダイビングをしてみたい」というカリフォルニアガールは「オチョアのようなゴルフと人柄を併せ持った選手」を目指し、今スタートラインに立ったばかりだ。
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