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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/2号
2010/1/22更新
プロでもなかなか見分けがつかない!
悪質コピークラブに要注意


「CRAFT」の“R”と“A”の形に違いがあり、偽物のほうが塗装が雑だ

 ネットオークションでのクラブ売買が盛んになるなか、クラブに精通したゴルフショップの店長でも、一見では気づかないほどの精巧なコピークラブ(偽物)が大量に出回っているという。

 静岡県の「ゴルフショップメルサ」に、ミズノのヘッド単体が持ち込まれたのは昨年12月。ネットオークションで落札したという客から渡されたのは『MPクラフトT1』のドライバーと『MP-62』アイアンのヘッドで、シャフトを組んでほしいという依頼だった。

 店長の長屋達忠氏は、ミズノはヘッドを単体で流通させるはずがないことを知っていたため不審に思い、ヘッド細部を本物と比較したところ、偽物と判断。持ち込んだ客の了承を得てミズノに送付し、検証確認で明らかな偽物と判明した。


「素材はチタンでなくステンレスの可能性もあります。しかし見た目では判断できないほど、かなり研究して製造されていますね」と長屋氏(上が本物、下2点が偽物)

「非常に悪質ですね。ヘッドの細部まで巧妙に真似ているだけでなく、広告ラベルまで同様に貼られた未使用品としてオークションに出ていたそうです。ミズノの商品を多く手がけている私でも、最初は違いがわかりませんでした」(長屋氏)

 「ゴルフショップメルサ」のオンラインショップのホームページでは「見分け方と対策方法」というコーナーを設けており、その商品の詳細が写真入りで掲載されているが、本物との違いがあまりにも微妙で驚かされる。

 現在ネットオークションでは、昨年秋に発売された『MP-68』のコピーヘッドもすでに出回っているという。

 ミズノの広報担当・西田維作氏に現状を確認したところ、
「おそらく海外で生産されたもので、素材も製法もまったく異なるもの。ただし金型を起こしているので量産はしているはず。クラブは壊れない限りユーザーから苦情や情報が来ないので、なかなか流通経路が把握できません」
ユーザーには保証書の有無の確認を促し、正規販売店での購入を勧めているという。


偽物はランバードマークが反り返っているようにも見える

 同様にSRIスポーツの『ゼクシオ』などの一流メーカー品のコピークラブも多数あり、ネットオークションだけでなく中古クラブにも紛れているようだ。
「シャフトの偽物もあり、それと組まれて中古ショップに持ち込まれたら、おそらく本物と間違えて店頭に並ぶでしょう。一番怖いのは、その打球音や飛距離性能の悪さから、そのブランドが誤解されてしまうことです。ユーザーにとってもメーカーにとっても、悲しいことです」(前出・長屋氏)

 発売から2年以内のモデルで、破格に格安で売買されているクラブは疑ってかかる姿勢が必要だろう。

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