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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/9号
2010/1/29更新
米男子ツアーでは60度が必須
プロの間で高ロフトウェッジが流行る!

 PGAツアー初戦「SBS選手権」の参加資格は前年度PGAツアーの優勝者に限られる。今をときめくトップアスリートが集結して行われた大会で、ギアに関するちょっとした異変が見られた。60度の高ロフトウェッジをバッグに入れるプロが続出したのだ。


60、64度なら球も上がって止まる! フェース裏の2つのビスでフェース交換する

 60度のウェッジといえば、少し前までは一部のプロしか使用していなかったが、今年の「SBS選手権」に出場した28選手中、実に26人ものプロがこれをバッグに入れていた。

 トッププロがこぞって60度ウェッジを使い始めたのは、今年からツアーで適用が始まった「新しい溝規制」の影響があると考えられる。日米両ツアーで使用率の高い「ボーケイ」を供給するアクシネットのツアープロ担当は、
「低く出してスピンを効かせる球から、ふわっと上げる球を打つ機会が多くなっているのは確か」
と証言する。つまり、スピンに頼るよりも高さで止めるアプローチが見直されているというわけだ。

 「60度以上のウェッジが『ロブウェッジ』と称されているように、球の勢いを殺すには、ロフトの大きなクラブが有利なのは間違いありません。スピンをかけるにしても、フルショットに近いほどかかりやすいので、思い切り振っても飛びすぎない60度を入れる意味はあります」と話すのはクラブ設計家の高橋治氏だ。

 今ではどのメーカーも、どのモデルにも60度が設定されているが、今後さらにロフトの大きなウェッジが普及する可能性がある。『588ツアーアクション』(クリーブランドゴルフ)に続いて、64度がラインナップされているのはテーラーメイドの新製品『TPxFTウェッジ』だ。

 そもそも60度ウェッジはプロのニーズから生まれたものだが、今回の64度もプロのリクエストに応える形で作られた。アマチュアに使いやすいのは56度から58度程度までといわれているが、64度はアマチュアにとってどんなメリットがあるのだろうか。

 「フェースを開かなくても高さが出せるため、バンカーから真っすぐピンを狙いやすいというメリットがあります。その反面、ヘッドが球の下をくぐりやすく、いわゆるだるま落としになりやすいのでアベレージには難しい面もあります」と高橋氏。

 ちなみに『TPxFTウェッジ』はフェースプレートが交換可能というアイデアのクラブだ。角溝とV溝のプレートが用意されているので、フェースミゾプレートを交換して溝の違いをチェックするという使い方もできる。日本市場では発売は未定だが、気になるクラブである。

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