SRIスポーツとボール使用契約を結んだ石川遼。彼が選んだ『スリクソンZスターXV』とは一体どんなボールなのか。3月20日の一般発売に先がけてこのボールを最速入手、コースに持ち込んで試してみた。
|
今季はこのZスターXVで昨年以上の勝利を目指す
|
テスターは週刊ゴルフダイジェスト誌レッスン記事などでお馴染み久古千昭プロ。まずはこのボールの最大の売りであるドライバーの飛距離性能を従来品と比べてみた。
「同じスリクソンの『ZスターX』と打ち比べたら今度の『ZスターXV』のほうが数ヤード先に飛んでいました。スピンが少なく、ライナー性の打球になるのが特徴です。ただし、自分の感覚でいうと打感はかなり硬いです。とくにロングショットではボールが滑る感じがあり、フェード系の球になります」(久古)
実際、カバーの材質は硬めで、このせいもあるかも。
ミドルアイアンからウェッジで打ってもスピンは少なめ。だが、久古プロにいわせれば、ツアープロにとってはそれがちょうどいいのだそうだ。
「バックスピンがかかりすぎて、自分が思った以上にボールが戻ってしまうリスクが減るからです」(久古)
実は、石川遼が昨シーズン途中で、『ZスターX』から『ZスターXV』と同スペックのプロトタイプにチェンジしたのも同じような理由からだった。
「やわらかいボールだと、フェースを開いて打って低く出たボールでもスピンがかかりすぎて止まったり、逆に強く出すぎてカップをオーバーしたりすることがあります。でもこのボールはスピンがそんなにかからなくて、確実に高弾道の球を打てます。ウェッジをV溝に変えても上がるボールが打てるのでいいかも」とは、当の石川遼。
パットの打感は、ショットのイメージと違って意外とやわらかい。
「インパクトの音が高いので最初はあれって思うかもしれませんが、タッチも出しやすくそれは特に問題はないでしょう」(久古)
全体的に見て欠点がなく、「今までのスリクソンのボールのなかでは一番出来がいい」というのが久古プロの最終評価。基本的には、ハードヒッター向けのボールだが、
「横峯さくら選手が使っていることからもわかるように、カット打ちでスピンの多いアベレージのスライサーにもおすすめ」とのことだ。
|