本間ゴルフの筆頭株主が中国系ファンド・マーライオンホールディングスに交代した。ゴルフクラブで成長市場の中国で、攻勢をかけたい本間ゴルフの思惑と、本間の成長をサポートすることで、成長の果実を獲りたい中国系ファンドの思惑が一致した。
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ドライバー1本9万4,500円(ベレス)、アイアン6本22万500円だが、中国での人気は高いという
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かつて“いつかは本間”といわれ、憧れの高級クラブメーカーだった本間ゴルフが民事再生の申し立てに至ったのは今から5年前の2006年2月。スポンサーには日興證券と米国系ファンドの合弁会社である日興アントファクトリーと、同じくファンドのマイルストーンターンアラウンドマネジメントが就任し再建を進めてきた。
今回マーライオン社が取得したのは、マイルストーンが保有していた40%の株式全部と、アント保有の60%のうちの10%強(週刊ゴルフダイジェスト誌推定)の合計50%強。
本間ゴルフは2000年に中国市場に進出しており、ここ数年は売り上げの約半分を中国、韓国などアジア市場が占める。これを、
「事業ネットワークや人材を供給してもらうパートナーを得て、数年後先には7割をアジアで売りたい」(李孝社長)と今後の展開を明かす。
山形県酒田にある工場では昨年からピンクゴールド、プラチナメッキの開発を進めているが、メッキの仕上がりのきれいさもアジア市場では人気が高い一因だろう。アジアをメインターゲットにした本間の狙いは成功するのだろうか。
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