「今年から観戦に来ている子どもにサインボールをあげてはいけない」。そんな噂が、国内女子の開幕戦ダイキンオーキッドの会場で伝わってきた。なんとこのお達し、選手会から言い渡されたというのだ。
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宮里藍がプロになると決めたのは倉本からもらったボールがきっかけだった
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宮里藍がプロゴルファーになりたいと思ったのは、幼いころ、倉本昌弘にサインボールを貰ったのがきっかけだった。そんな宮里藍や石川遼のお蔭で、せっかくゴルフ界が盛り上がってきているときに、人気に水をさすような“規制”ができたとしたら由々しき事実ではないか。
なぜこのような事態になったのか。LPGAの広報委員長の鈴木美重子プロに真相を聞いた。
「ボールをあげちゃいけないわけではないんです。最近、子どもを使って大人が選手のサインを大量に集め、インターネットで売るという行為が横行しています。全員がそうでなくでも、明らかに売ることが目的の方にボールをあげるのは、女子プロたちも抵抗があります」
たしかに試合そっちのけで「ボールください!」と声を枯らした子どもが“戦利品”をゲットすると、親とおぼしき人物がそれをバッグに詰め込む、という光景を目にすることがあるのも事実。もちろん、このような行為をしている全員がそうではないのもわかっている。
しかし、人気が出ればその代償として、商売に結びつけようとするとする輩が現れるのは世の常。
LPGAではボールの代用品としてハンカチを用意し、配布できるよう選手たちに持たせる配慮を行っているが、本来なら憧れの選手から子どもたちが普通にサインボールを貰える環境が望ましいに違いない。
宮里藍が夢を具体化したように、ボール1個で子どもたちの未来が変わることもある。大人のエゴに子どもを巻き込むのだけはやめにしたい。
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