日本女子ツアー通算30勝した者だけに与えられる永久シード権が、日米両ツアーの通算勝利数に変更されるかもしれない。開幕戦の会場で、樋口久子LPGA会長が口にした内容が、一部で報じられ「藍のために」の見出しがついたために物議をかもしている。
規定変更にはツアーを司るTPD(トーナメントプレーヤーズディビジョン)委員会を経て、最終的に理事会の承認し、最速なら4月12日の理事会で決定する。だが、「米ツアーだけなのか。欧州や韓国ツアーはどうするか」など、さまざまな細かい問題があり、TPD委員会での話し合いが長引きそうな気配も漂っている。
LPGA事務局によれば、これまで理事会の議題に挙げられたことはないが、福嶋晃子が米ツアー2勝した頃から、何度か話題には上っていたという。現在、宮里は国内15勝、米ツアー3勝と、あと12勝しなくてはならないが、さすがに今度こそ真剣に検討するということのようだ。
一方、男子ツアーでは2つの新しい規定が今季から適用される。1つ目は、WGC競技を賞金ランキングに加算しない。もう1つは、MVPの選考ポイントに四大メジャーの戦績を加算することだ。
前者についてはメジャーやWGCなど賞金の大きい試合に出た選手が有利になり、日本ツアー開幕時にすでに大きな賞金差がついてしまうこともあり、3年余り内部で話し合いを続けていたが、実行に踏み切った。
後者は、昨年ポイントでは池田勇太がMVPだったが、海外で活躍した石川遼を“特例措置”でMVPに選び、批判を浴びたことからの変更した措置ではある。
いずれにしても、国内ツアーだけを見ているようでは世界レベルの選手が育たないことは両ツアーも理解しているはず。その意味での変更には違いないだろう。
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