米ツアーに向けて再渡米した石川遼が、その直前に行われた卒業式の日に、杉並学院の吉野弘一校長から、同学院中等部の特別講師の委嘱状を手渡されていた。
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教壇でのスピーチに、受講者はどんな反応を示すのか楽しみだ
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杉並学院中等部では、毎週木曜日に「エテニホ・タイム」という特技を磨くための総合学習時間が設けられおり、絵本・童話・児童文学、英語劇、囲碁、テニスなどともにゴルフの選択肢もあり、石川は不定期ながら、その特別講師として指導に当たるという。
吉野校長が着任した当時は「木曜プロジェクト」と呼ばれていた授業だか、校長が若いときから尊敬していた本田宗一郎の「得手に帆を揚げ」という言葉をヒントに「エテニホ・タイム」と改称された。英・国・数・理・社といった基本科目の他に個性に合った得意分野を伸ばそうという主旨で行われている授業だ。
同校入学直後にマンシングウェアKSBで優勝し、通学もままならなくなった石川だったが、「挑戦」という教科を設定し、「ゴルフ科目」を作り無事卒業できる環境を整えたのも同校長の発案だった。
「若い人が専門分野でどんどん活躍するようになっています。文部科学省が定める学習指導要領には、そういう若い人を支援することが可能なのに、まだまだ旧態依然としたカリキュラムのままの学校が多いですね」と吉野校長。
ゴルフばかりではなく、あらゆる分野で10代の台頭が目立つ現在、学校教育もそうした潮流を受け止める必要があるだろう。
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