現役を退いた後、どういう道に進むか。いわゆるセカンドキャリア問題がベテラン女子プロの間で話題になっている。さらにこれを一歩進めて女子プロのキャリアアップが進んでいる。
他のスポーツに比べてプロゴルファーの寿命は長いといわれているが、レギュラーツアーでは若手が台頭。その一方でシニアツアーは年間2試合(2010年)。女子プロの間でも、「これからどうする」という話題で持ちきりだという。そんな状況のなかで、女子プロ協会認定の「ティーチングプロ」の資格を取得する女子プロが増えつつあるという。
1991年にシード選手として活躍した伊藤佳子プロ(47)もその1人。伊藤プロは今年6月にリニューアルオープンする東京・上北沢練習場のレッスンカリキュラムをプロデュースする。自身は07年にティーチングC級を取得したのを皮切りに、毎年講習を受け、09年には最もレベルの高いA級を取得した。
なぜ、資格を取得しようと思ったのか。
「同じゴルフでも、トーナメントで戦う技術と、人に教える技術とでは違うわけですからね。“教えるプロ”としてお客さんに接するからには、まずは基本を学んでおくべきだと考えたのがきっかけです」
伊藤プロのように、技術だけでなく、スポーツ心理学なども学びキャリアアップとしてティーチングプロとして活躍したいと考えている女子プロが多いようなのだ。
資格を認定する女子プロ協会も資格取得者には積極的に仕事を紹介するなど、資格取得者をバックアップする考え。昨年は0だったが、今年度はツアープロ3人が受講中。ツアープロのティーチングプロが今後ますます増えそうだ。
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