週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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「ワンアジアツアー」に参戦したら
5,000ドルの罰金を課せられる!?

　いよいよ来週４月14日には日本男子ツアーが開幕し、ようやく本格シーズンを迎えることになるが、先週中国でリュックスヒルズ成都オープンという耳慣れない名称の大会が行われ、日本から丸山茂樹が参戦していた。

　４月１日～４日までの４日間にわたって中国の四川省成都で行われていたリュックスヒルズ成都オープンは、賞金総額100万ドルと、日本のトーナメントと遜色のない規模。ワンアジアツアーの2010年の開幕戦として行われていた大会だ。

　ワンアジアツアーは、2008年にJGTO、豪州PGA、韓国ゴルフ協会、中国ゴルフ協会の４団体が発足メンバーになり、アジア太平洋地域の新たなプロゴルフツアーをスタートさせるとして、2009年１月からの正式発足を目指していた。

　しかし、欧州ツアーとの連携を強めているアジアンツアーは、カヤの外にされた形でもあり、これに猛反発。アジアンツアーのメンバーがワンアジアツアーの試合に出ると制裁金（5,000ドル）を課すなど対立が続いている。

　今回の成都オープンには、10人の日本選手枠が用意されていたものの、出場したのは、丸山茂樹と富田雅哉の２人だけ。
「将来性のあるツアーなので、今後の日本の若手のために、日本からの名刺代わりに個人として出た」と丸山の参加は、ワンアジアと日本との関係を維持することが大きな目的だったようだ。

　ワンアジアの試合は、2009年のボルボ中国オープン、コロンハナ韓国オープン、豪州オープン、豪州PGAの４試合のみの開催から、今年は未定も含め11試合へと急増。中国マネーを背景にした同ツアーは、確かに発展の可能性を秘めていると見ていい。

　ただし、国際的に認知されるためには、米・欧・豪・南ア・亜・日の６大ツアーで構成されている「インターナショナル・フェデレーション・オブ・PGAツアーズ」に加盟する必要がある。ワールドランクに必要なポイント付与も、同フェデレーションに加盟している団体の競技のみに適用されるもので、非加盟ツアーは、メジャーやWGCといった世界的な広がりを持つのが難しい。

　今週、マスターズが行われるオーガスタでフェデレーション会議が開かれ、ワンアジアの加盟が議題に上る可能性もあるという。ワンアジアツアー発足準備メンバーに名を連ねたJGTOだが、アジアンツアーとも友好関係にあるため、現在は中立的な立場で、成り行きを静観している状態だ。