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新兵器を駆使したが、惜しくも予選落ち
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「マスターズ」では、石川遼が“ガラスのグリーン”攻略の秘密兵器として持ち込んだニューウェッジが話題となったが、その詳細を週刊ゴルフダイジェスト誌が初めて明らかにする。
この『ナノブイウェッジ』(ヨネックス)は、石川遼のために作られた特別な1本だ。仕上げを行ったのは、『MT-28』や『MTIウェッジ』を手がけ、今年からクラブアドバイザリースタッフとしてヨネックスに迎えられた宮城裕治氏。様々な新溝対策が施された“石川遼ウェッジ”について宮城氏本人に聞いてみた。
「昨年の夏頃からアプローチのフィーリングがよくなったので、その打ち方を変えなくても、球がフェースに乗って、スピンを補うように作っている。プロは出球の高さで距離感を合わせるのですが、新溝だと球が高く上がりやすいので、それを抑えつつ、かといって出球が強くなりすぎないにしました」(宮城氏)
ソール幅を1~2ミリ狭め、バウンスをやや大きくした石川遼モデルだが、発売は未定
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石川は1月に行われたアジア欧州対抗戦ロイヤルトロフィからこのウェッジを使っているが、「マスターズ」に持ち込んだのはその改良版だ。
「直前のフロリダシリーズでラフから止まらず苦労していたので基本は変えずに少しだけ改良を加えました。本番で使った1本は、今までと同じ打ち方でもすっとラフに入り、抜けやすいようにソール幅を1~2ミリ狭くしたもの。これにはもう1本モデルがあり、こちらは自分でスピンをかけようと強く振っても飛びすぎないようにヘッドを軽くしたものです」(宮城氏)
惜しくも予選落ちしてしまった今年のマスターズでは残念ながら新兵器が活躍する場面はあまり見られなかったが、「バウンスの違いで出球も変わることに気づいた」のは石川遼にとっても収穫。日本ツアーに戻ってからの、クラブに目覚めた石川遼の活躍が見ものだ。
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