今年のマスターズは、ケーブルテレビで世界で初の3D放映がされた。まさに3D元年を象徴する出来事といってもいいだろう。そんななか、シミュレーションゴルフでも3D対応システムが初登場。永井延宏プロが試してみた。
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目の前に木がせり出してくる感じは3Dならでは
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3Dシミュレーションを開発したのはスリーディ(東京都大田区)。同社は30年ほど前から他社に先駆けてシミュレーションゴルフのシステム開発に着手したという。
「実は、シミュレーションゴルフという名称もウチが作ったもの。昭和50年代後半にはジャンボ尾崎とシステムを共同開発して販売していた」(新井容徳社長)
今回の3D対応システムは、初代から数えて5代目、目の錯覚や残像を利用し、投影した映像をステレオ化することで3D映像化に成功したという。さらに、ボールのスピン量によって球筋を読む特殊センサーを採用して球筋を自在に操れるというのが売りという。
搭載されているコースは太平洋C御殿場C、総武CC、指宿GC開聞C、大利根CCなど全国30の有名コース。一般のシミュレーションゴルフに比べ、3Dであるため、フェアウェイの奥行き感やグリーンのアンジュレーションなどがより実戦に近くなっているのが特徴だ。
実際に試打した週刊ゴルフダイジェスト誌レッスンページでおなじみの永井延宏プロは、
「ボールを打つ際には専用のメガネを装着するが、それほど違和感はない。ただ、視界がちょっと暗くなるので慣れるまでに時間がかかるかも」
といいながら、メリットとして、
「臨場感、リアル感が得られる。グリーンまわりの起伏も感じられるので、より実戦に近いプレーが体験できる」と挙げる。
実際、林の中に打ちこんだときなど、自分が林の中にいるような臨場感が体感できる。
「リアルなゴルフが体感できるがゆえに、さらにインテンショナルにボールを曲げたりといった細かな動作に機械が追いつけるようになるともっと面白くなる」という。
1歩進んだ3Dシミュレーションゴルフ、ゴルファーとしては楽しみが一つ増えたというところか。
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映画「アバター」を観るようなめがねをかけてプレーする
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