グラファイトデザインの株価が、“タイガー効果”で急騰している。4月15日の終値は1カ月前のほぼ倍の3万5,850円だ。
コトの発端は4月5日。マスターズ関連のニュースで、タイガーが今季からグラファイトデザインのツアーAD・DIシリーズのシャフトを使用していることがわかる写真が、夕刊紙に載った。この時点ではまだタイガーがマスターズで同社製シャフトを使用することは公になっていなかった。
折しもこの日、グラファイトデザインは4月15日発表予定の2010年2月期の業績予想の上方修正を発表しており、翌6日はいきなりストップ高に。
さらに9日早朝からは、マスターズのライブ中継が始まり、マスターズの日本の主役・石川遼も同じシャフトを使っていることも手伝って、9日にはまたもやストップ高。
業績の上方修正とは言っても、当初の予想よりも赤字幅が減っただけ。同社は2009年上期は苦戦していただけに、想定外の回復を市場が歓迎したということはあるのかもしれないが、
「オーガスタのグリーンに(当社製品の)オレンジ色がよく映えた。株価高騰は間違いなく上方修正とタイガーのダブル効果」(グラファイトデザイン広報)という。
昨年のマスターズで片山晋呉が4位の快挙を成し遂げた際も、契約先のグローブライト(旧ダイワ精工)の株価が急騰している。
「マスターズ後、片山プロ使用の製品の問い合わせが急増して業績に貢献してくれた」(グローブライト広報)
ヨネックスも石川遼効果の恩恵を受けている。2008年1月25日の金曜日、石川遼との契約締結を発表すると、週明けの28日はいきなりストップ高を記録。その後もプロ初勝利の際など、要所要所で株価上昇に貢献している。
メーカーにとって、使用プロの活躍は何にもまさる宣伝効果をもたらすのだろう。
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