先日行われた日本プロ選手権3日目、ティグラウンドで打順を待つ選手の喫煙シーンが全国ネットで放映された。この大会は日本プロゴルフ協会(PGA)が主催する大会で、今年3月のPGA理事会で所管の競技での全面禁煙を23人の理事全員の賛成で可決していただけに、視聴者からクレームを受け、松井功PGA会長は、件の選手に対し厳重叱責した。
国内男子ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)は、2006年から「トーナメント会場におけるマナー等に関する準則」の中に「喫煙に関する準則」として罰則をともなう規定を設けるようにした。
具体的には「喫煙については、ラウンド中にあっては、ホール間のインターバル以外では禁止することとし、練習場又は練習グリーン内にあっては、タバコをくわえながらの練習は禁止すること」と書かれている。この文言の末尾は、2005年までは「禁止」ではなく、「極力ひかえるようにする」だった。
罰則は、1回目は注意だけだが、2回目は罰金10万円。3回目は20万円。4回目は30万円と10万円ずつ増加するシステムになっている。
ちなみに日本プロ選手権はPGAが主催する男子ツアーなので、件のプロはこの罰則を受けていない。PGAは、「社会のモラルの問題」として罰則などの規程は設けていないからだ。
日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は、取り立ててクレームなどのトラブルがないせいか、
「大会ごとに主催者サイドと話し合って、喫煙場所を決めて選手に知らせています」(LPGA広報)
という程度で、ほぼ一般のゴルファーと同じ喫煙環境になっている。
石川遼や宮里藍など、清新なイメージが定着しつつあるゴルフ界だけに、やはり青少年への影響を考えると禁煙の徹底は当然の方向だろう。
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