米国フロリダ州で1つのギネス記録が誕生した。その記録とは、12時間で打った球数(幅30度のエリア内で最低100ヤード以上飛んだ球数をカウント)。今回は7,721球でギネスに認定。この記録もすごいが、その記録以上にゴルフ関係者を驚かせたのが、記録達成者が最後の1球まで同じグローブを使い続けたことだ。
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手のひらには独特の模様があって、グリップ力をアップ
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その名は、「トラストコントロールフィール」(ドイツ・HIRZL社製)。販売代理店のエムアイティの説明では、素材にカンガルー皮革とカブレッタ皮革を採用し、通常の製造基準と比較して約8倍もの複雑ななめし工程で製作しているという。
また、特製コーティング加工を施すことで、高水準のグリップ性とコントロール性も実現。乾燥状態で3倍、濡れた状態で5倍(同社比)のグリップ力を発揮するという。
ギネス記録を達成したアイルランド人ゴルファーも、このグローブを絶賛。「全部合わせると約8,500球打ったが、最後まで破れることはなかった。1球目を打った時のしなやかさが最後まで保たれていた」
その真偽を確かめるべく、ギアに詳しい早川佳智プロに実際にグローブをはめてチェックしてもらった。
「このグローブの最大の魅力はグリップ力の高さ。どんな種類のグリップでも、極端な話、ツルツルグリップでも握った瞬間にグリップがビシッと決まる。左手のグリップが決まらない人、スウィング中にグリップが緩む人が使えばスイングが安定し、飛距離も伸びます」
そして、そのグリップ力は水に濡れても衰えないという。
「水に濡れてもまったく滑らず、逆にしっかり感が出てくる。試しにグローブの中も濡らしてみたんですが、ほとんど滑らない。雨の日はもちろん、汗かきの人にいいのでは」
耐久性に関しては、さすがに8,500球打たなかったが、革がしっかりしているのと、作りもていねいなので、簡単には破れそうにない、との評価。何やらいいことづくめだが、肝心のはめ心地はどうか。
「天然皮革の高級品と比べるとフィット感は落ちますが、それでも一般的なグローブのレベルは満たしています」
このグローブ、1枚4,200円と決して安くはないが、長持ちすれば元はとれそうだ。
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