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飛香留さんが中川市長を訪問したことがきっかけだった
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全国でジュニアゴルファー育成の機運が高まるなか、兵庫県宝塚市では宝塚市ゴルフ場協議会などの協力のもと、市内の全10ゴルフ場をジュニアゴルファーに無料で開放する「宝塚市ジュニア育成支援制度」をこの7月から開始した。
この制度は、市内に在住または通学している6~18歳で関西ゴルフ連盟に登録しているジュニアゴルファーが対象。各ゴルフ場によって利用日などの条件は異なるものの、最終組スタート後から日没までコース、練習場が無料開放されるというもの。
同制度が導入されるきっかけは、市内在住の小学4年生、寺西飛香留さんの訴えだった。飛香留さんは昨年7月、ラスベガスで開かれたマスターズジュニア選手権で3位に入ったジュニア界の成長株。
将来はプロになりたいと、学校が終わってから週に4、5回、練習に励んでいるが、母親の希代美さんによると、
「これまでは車で片道2時間近くかけて、無料開放されている近隣の三木市や福崎町のゴルフ場まで行かなければならず、大きな負担になっていました」
それが大きく動き出したのは今年2月。マスターズジュニアの好成績を受けて、中川智子市長を表敬訪問した際、その悩みを打ち明けたところ、中川市長はすぐに宝塚市ゴルフ場協議会の温井甚佑会長に相談、わずか5カ月という速さで制度の施行が実現した。
「平成18年に市内の全10ゴルフ場が集まって宝塚市ゴルフ場協議会を作って以来、日頃から何かと協力してやってきた。そういう下地があったので、今回もすぐに全ゴルフ場挙げての協力体制が整った」(温井会長)
一方、受け入れ側のゴルフ場でも「これまでも月1回、ジュニア教室をやっていました。今後も状況を見ながら積極的に支援していきたい」(宝塚GC)など前向きな姿勢だ。
石川遼などの活躍で、ほかにもジュニアゴルファー無料を打ち出しているゴルフ場が増えてきたが、宝塚市のように市内全てのゴルフ場が参加するのは全国でも初めての試み。この制度、全国に広まってほしいものだ。
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