練習場の無許可の拡張工事で古墳の一部を損壊させたことが明らかになった秋津原GC(奈良県)が日本プロシニア選手権の開催コースを辞退。その結果、9月に迫った試合の開催コースが宙に浮くという緊急事態に陥っていた問題が急遽解決した。この間、わずか2週間。速攻解決した中身とは。
6月28日、日本プロゴルフ協会(PGA)は大会を茨城県笠間市の笠間東洋GCで開催すると発表、大会名に「笠間東洋カップ」が付くことになった。
開催コースが賞金5,000万円を負担する必要があり、このご時勢、すぐには決まらないと考えられていた。しかし、開催コースの辞退発表から新たな開催コースの発表までスムーズに決まったという。
笠間東洋GCの村岡正道社長は、
「今年で開場25周年を迎え、何か記念的なことでもと前々から考えていたところに、開催コースを探してるという話を聞き、すぐに名乗りを上げました。来年の日本プロゴルフ選手権が系列コースの小野東洋GC(兵庫県)で開催されるという縁もありました。
当コースは名匠・井上誠一氏の最後の作品で高い評価を得ています。あとはラフを伸ばしてフェアウェイを狭めるなどすれば、すぐにでも試合を開催できる状況にあります。2カ月近くに迫った時期にちゃんと対応できることが選定のプラスになったのではと思います」
それにしても、コースを提供した上に5,000万円を拠出することになるが。
「当コースは法人の接待コースで現在600名しか会員はおりません。試合を開催することで知名度を上げ、ビジター集客につなげたい。そのための広告費として考えれば」(村岡社長)、5,000万円は高くはない、というわけだ。
PGAの斉藤正久事務局長は「こんなに早く開催コースが決まって驚いてますし、ホッとしました」と胸を撫で下ろした。
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