今年の全米女子オープンは、世代交代の波が確実に押し寄せてきているのを実感させるものだった。
これまで地方予選(18ホール)と地区予選(36ホール)の2段構えだった女子オープンの予選会が、今年から36ホールの地区予選に一本化されたことによって、昨年の1,278人を少し上回り、過去最高の1,296人が今年の女子オープンに参戦した。
今年は予選会から出場を決めた選手のうち、なんと20人が10代の選手で、そのうちの11人は18歳未満だった。すでにプロとなり、予選会を免除された選手などを加えると、23人の10代の選手が全米女子オープンでプレーしていた。
なかでも、注目されたのは15歳のアレクシス・トンプソンで、2007年に12歳4カ月という最年少参加記録を作って過去4試合の女子オープンに予選会から出場している。すでにプロ入り宣言をし、今年はプロとしての最初の女子オープンになる。
今回、本選に進んだ選手で最年少だったのは、ユイール・フェンの14歳だが、同じ歳のアリソン・リーとともに、昨年に引き続き、予選会からの出場を決めている。
フェンもリーも、ハンディ4.4以下の選手が1,200人以上も参戦する予選会を2年連続して通過している実力派だ。このほかにも14歳の選手があと2人いる。
「練習ラウンドしたが、とても子どもには見えない。彼女らにとってはゴルフはすでにビジネスで、早くお金を稼いで、キャリアを持ちたいと思ってプレーしている」
というのは、クリスティ・カーだが、14歳にしてプロの風格を漂わせるとは恐れ入る。
ミッシェル・ウィも20歳。ソレンスタムやオチョアが引退し、宮里藍(25)やモーガン・プレッセル(22)、ポーラ・クリーマー(24)など女子の世界では世代交代が始まったところだが、すでに次の世代の波がやってきている。
数年前までは、大学に進学するかプロになるかで悩んでいた選手が多かったが、いまや高校進学か、プロになるかで悩む時代になりつつあるようだ。
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