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ツアーステージジュニアのドライバーはチタン製、アイアンのヘッドも大型化された
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ゴルフクラブ市場全体が縮小するなかで、売上げを伸ばしているのがジュニアとレディス用クラブだ。とくに、ジュニアクラブは、2009年の売上げが対前年比124.1%(矢野経済研究所調べ)と急激な伸びを示している。
アドバイザリースタッフとして石川遼を擁するヨネックスの『ナノブイジュニア』は、今年4月から6月までの3カ月間の売上げが356%(前年同期比)という驚異的な記録を達成した。
“遼くん効果”が大きな力となっているのは間違いないが、それに加えて、
「石川選手と契約した2008年にヨネックスジュニアゴルフアカデミーを立ち上げ、大会やスクール、イベントなどジュニアゴルファーの受け皿を作ってきたことも大きい」
とヨネックス宣伝広報課の篠良太氏は話す。
また、同様にジュニアスクールやイベントに力を入れているブリヂストンスポーツ広報室長の嶋崎平人氏は、
「スクールへの問い合わせやジュニアイベントの参加者が増え、レベルも上がっています。ただ、第2の藍ちゃんや遼くんを目指すようなお子さんもいますが、それよりも単純にゴルフって面白そうだなと興味を持ってくれるお子さんが増えています」
とジュニアの裾野の拡がりを実感している。
同社では2004年に『ツアーステージジュニア』でジュニアクラブ市場に先鞭をつけたが、この機を生かすべく6年ぶりのニューモデルを7月に発売する。
このほか、量販店などではナイキの『TWキッズ』も好調な動きをみせているが、タイガー、遼くん、藍ちゃんといった「看板」を持たないメーカーは苦戦を強いられているケースもある。
「当初はいろいろなメーカーのジュニアクラブを扱っていましたが、いま全店舗で展開しているのは動きのいいヨネックスとブリヂストンだけです。ほかには入門者用に輸入物で1~2万円を切るくらいのものがかなり売れています」(二木ゴルフ商品部・北條圭一氏)
英才教育でプロを目指すジュニアだけでなく、かつてのキャッチボールのようにコミュニケーションツールとしてゴルフを楽しむ親子が増えているのだろう。
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