先月、7月27日~29日にかけ今年度のLPGAプロテストが行なわれ、23人の新人女子プロが誕生した。初々しい顔ぶれに混じってトップ合格を果たしたのは、今年ツアーで活躍中の井芹(いせり)美保子だった。
宮里藍や横峯さくらの同級生である井芹は、16歳のとき当時史上最年少記録で日本女子アマに優勝した実力者(現在の史上最年少は14歳8カ月の宮里美香)。だが高校を卒業して受験したプロテストに失敗。その後は出場優先順位を決定するQT(クォリファイングトーナメント)に活路を求め、プロのライセンスを持たないままここまでツアーでプレーしてきた。
2007年にはシード入りするも1年で陥落。翌年、再挑戦したQTで「2連続OBを打ってからドライバーがまったく打てなくなってしまった」と、スランプになる。
昨年末のQTは64位と、今季数える程度しか出場機会に恵まれないなか、「ワールドレディス」で初日首位に立つなど好調。しかしシーズン後半は日没の関係もあり出場人数が少ない試合が増えるため、プロテストのトップ合格者に与えられる特典『後半11試合ツアー出場権』を狙っていたという井芹。思惑通りにトップ合格を果たし、復活シードを目指す。
ところで今回、QTで出場権を獲得し、ツアーですでに活躍している選手がもう1人いる。トップ入り2回で現在賞金ランク34位につける現役女子大生、綾田紘子だ。綾田はプロテスト初日は出遅れたものの2日目以降盛り返し9位タイで合格した。井芹同様テストに受かってからQTではなく、QTからプロテストへの逆パターンを踏襲した。
また今年の日本女子アマチャンピオンの酒井美紀も順当に3位で合格。「順位は何位でも、合格できればよかった」というが、こちらは年末のQTで来季の出場権を目指すことになる。
3人の歴代日本女子アマ覇者が今後即戦力としてツアーを賑わすのは間違いなさそうだ。
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