女子版シニアツアーであるレジェンズツアーの存在をご存知だろうか? 同ツアー初の公式戦LPGAレジェンズ選手権が開催され、島袋美幸が初代勝者に輝いた。
石川県、片山津GCを舞台に7月23日から3日間に渡って行なわれた同大会。男子プロのシニア規定は50歳以上だが、女子プロの場合は45歳以上。永久シードの森口祐子をはじめ小林浩美、中野晶、塩谷育代ら往年の名選手に加え、この人がもうシニア? という面々も含め総勢89名が凌ぎを削り、頂点を極めたのが50歳の島袋だった。
「シード落ちをして自分を見つめ直し、レギュラーツアー時代に習っていた76歳のコーチ(東村史郎プロ)に教わり直しました」
という島袋。恩師から「神経が鈍って体が縮こまっている」と指摘を受け、初心に返って、合わせるのではなく思い切って振ること重視した練習に取り組んだ結果、ただひとりアンダーパー(通算4アンダー)、しかも2位のト(さんずいに余)阿玉、若浦みどりに5打の大差をつけての圧勝だった。
島袋といえば、2001年の日本女子オープンをはじめ、ツアー通算5勝の実力派。日本女子オープンで勝ったときには、舞台の室蘭GCに強風が吹き荒れ、優勝スコアが14オーバーという前代未聞のハイスコアV。さすが沖縄出身だけに風は得意? と尋ねると、
「ゴルフを覚えたのは20歳になってからなので、沖縄ではゴルフをしたことがありません」といって笑わせたものだ。
ちなみにその試合で5位タイに食い込んでローアマに輝いたのが当時高校生の宮里藍。そんな縁もあり、宮里がプロ入りする際の推薦者が島袋だった。
今回のレジェンズで優勝争いを演じたト(さんずいに余)はしみじみとこう呟いた。
「久し振りに緊張と興奮を味わいました。こういう経験はなかなかできないですから」
プロたるもの戦う場があってこそ輝くもの。島袋は年末のレギュラーツアーQT(予選会)に向け練習に余念がないという。
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