昨年シード落ちして、今季はQT44位の資格でツアーに出場しているディネッシュ・チャンド。現在、2部ツアーのチャレンジツアーで賞金ランク1位だが、サン・クロレラクラシックで2位に入り、シード権を当確させた。
今季、チャンドはレギュラーツアーとチャレンジツアーと掛け持ちする形で転戦。すでにチャレンジでは2勝を挙げている。3勝すると、翌週以降のレギュラーツアー全戦に出られるという規定があり、チャンドはいわば“リーチ”を掛けている状態だった。
2008年から実施されている“3勝即レギュラー昇格”の適用を受けた選手はまだ1人もおらず、チャンドがその第1号になるのではと目されていたのだが、サン・クロレラクラシックで優勝争いの末に単独2位になり、1,500万円を獲得。獲得賞金は2,312万円余りになり、チャレンジ3勝目を待たずに、昨年の賞金シードの当確ラインを1,000万円以上も越えて、シード復活を確実なものにした。
サン・クロレラでの活躍は、その前週にセガサミーで優勝した小山内護に触発されたもの。昨年シードを落とし、チャレンジツアーを一緒に転戦する仲間の優勝で、「マモにできて僕にできないはずはない」とチャンドは奮起したという。
1972年生まれのチャンドは、故郷フィジーの英雄ビジェイ・シンに憧れ19歳でプロ入り。シンとはワールドカップで度々ペアを組む間柄だ。
日本の実業家の目に留まり20歳で来日。1997年に日本のプロテストに合格すると、その翌年にツアー1勝を挙げて賞金ランク42位で初シードを獲得。以後、体調を崩すなどで昨年も含めて3回もシードを落とし、今回でシード復活は3回目となる。
これまで最高で賞金ランク9位(2005年)にまでなったことがある実力の持ち主だけに、今後の活躍に注目したい。
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