今年の全米プロは、出場した日本選手5人が全員予選落ちという結果に終わった。そのため関係者の間からは「日本選手の出場枠が減らされるかも」と危惧する声もあるという。
全米プロには日本選手の明確な出場枠はなく、例年、前年の賞金王に加え、世界ランキング(WR)上位の1~2人が招待されてきた。
最近の実績を見ると、2000年の5人をピークにしばらくは2~3人の時代が続いた(2006年は片山晋吾がケガで欠場)。それが今年は再度5人に。背景には石川遼と池田勇太が50位以内に入るなど、WRの日本選手の躍進がある。
また、「日本でのテレビ中継や日本企業が大会スポンサーになっていることへの配慮もあるようです」と山中博史氏(日本ゴルフツアー機構専務理事)は説明する。
そこで、今回の全員予選落ちの影響だが、山中氏によればメジャーや世界ゴルフ選手権の成績が招待枠を決める際の判断材料になるので、そこでの不振が続けば影響はあるという。さらに、WRはツアーごとにポイントが配分されているのだが、シーズン後の見直しで日本ツアーの配分が減らされる可能性が出てくるという。そうなれば、日本ツアーの活躍だけでは大きなポイントは獲得しづらくなる。
今大会では日本ツアーメンバーのW・リャンが活躍したが、「彼はアジアの選手として考えられ、日本ツアーの評価の対象にはなりません」(山中氏)。
いずれにしても今後も日本選手のメジャーでの不振が続けば、再度、全米プロの門戸が狭まる可能性はあるようだ。
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