8月13~15日開催の女子ツアー、NEC軽井沢72は、舞台の軽井沢72ゴルフが連日の猛暑でコースのあちこちで芝が枯れ、ベアグラウンドのような状態に。そのため「6インチプレース」の特別規則が採用された。暑さで、ゴルフ場の芝にも影響が出てきた現況を調べた。
「全国的に、耐暑性のあるニューベント芝がなんとか持っている状態で、古いベント芝は厳しいでしょう。それと、グリーンの排水構造が不完全なコースが持ちこたえられなくなっている」
と語るのは、芝に詳しい柳久氏。
さらに今年は、北海道や軽井沢といった、これまで猛暑に縁のなかったところでも被害が出始めたという。
実際、先の軽井沢72は、梅雨期に例年の30%増の雨が降り、それが乾く前に、連日30度超えというこれまでにない猛暑に見舞われ、結果、地表に残った水分が"お湯"になり、フェアウェイの洋芝がダウンした。
栃木県のケントスGCは、
「こんなに暑い夏は初めての経験。管理のスタッフは連日、夕方6時から遅いときは深夜2時までグリーンの散水作業に追われてます」(鈴木正男支配人)
そのお陰で、県内には芝が枯れたコースもあるなか、グリーンは持ちこたえているという。
一方、埼玉県熊谷の太平洋C&A江南Cは、
「7月17日の梅雨明け以降、35度以上の猛暑日にならなかったのは、7月は2日だけ。8月はほぼ連日。それでも、うちはコンピュータ制御のスプリンクラー施設が整っているため、例年と変わらない状態を保っています」(津田和哉支配人)
さすが猛暑には慣れっ子の土地柄(?)だ。
「ベント芝は25度で発育が止まり、27度で枯れ始める。これからは暑さに強い新しいバミューダ芝など、芝の変更を真剣に検討すべき時代になるでしょう」(柳氏)
この夏は、プレーするゴルファーも大変だが、ゴルフ場もゴルファー以上に猛暑対策にアタマを悩ませているようだ。
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