「漢検」に代表される一般教養から、ご当地ネタやサブカルチャーまで、検定ビジネスの潜在需要は1,500万人、1,900億円規模といわれている。エスカレートする一方の民間検定ビジネスに新規参入したのが「ゴルフの知識検定試験」通称“ゴル検”だ。
ゴル検とは、その名の通り、ルール、マナーのほか、歴史、記録、ギア、コースなどゴルフ全般に関する知識を問う検定。主催者の民間団体「ゴルフの知識検定実行委員会」では、今年12月12日に東京と大阪で第1回目の検定試験を行い、来年以降は年2回ずつ、開催地域と級を順次拡大していくという。
試験は、ゴルフ初級者向けの5級が4,800円、中級者向けの4級が6,300円だが、100問中70問(5級、4級は80問)の合格ラインをクリアするためにはテキスト(1,995円)の購入が望ましいとされる。
今回のゴル検は、「英検」などの資格検定とは違い、あくまでも趣味検定なので実益はないのだが、ジャパンゴルフツアー(JGTO)選手会が協力しているところがミソだ。
「選手会として、ゴルフの正しい知識の普及という大義名分に賛同しました。ゴルフをしないギャラリーの方々にもゴルフをより深く知ってもらうことでマナー向上につながれば」
というのが選手会の目論見だが、具体的な協力方法として、成績優秀者の表彰式にプレゼンテーターとしてツアープロが出席する案などが挙がっている。
ゴルフ関連の民間検定としては、ほかにも「ゴルファーズ検定」(日本ゴルファーズ検定事務局主催)もある。パソコンを使って受験できる手軽さや、合格するとゴルフダイジェストオンラインやゴルフパラダイスでの購買割引などの特典が受けられ、2007年にスタートして以来、こちらは延べ5万人が受験している。
どちらに参加するにせよ、スコアで負かせないライバルに、知識で挑んでみるのも一興だ。
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