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週刊ゴルフダイジェスト 9/21号
2010/9/13更新

キャディの指摘で発覚!
米女子で韓国プロのスコア改ざん疑惑


アン(左)、チョンともに米ツアーの中堅選手。なりゆきに注目

 米女子ツアーのCNカナディアンオープンの初日(8月26日)、韓国のチョン・イルミ(38)とアン・シヒョン(25)の競技失格問題が、後を引いている。この2人がルール違反したのではないか、といった疑惑にLPGAが揺れているのだ。

 ことの起こりはこうだ。

 この日、チョンとアンは、18番ホールで、ともにティショットをフェアウェイに打ち、その後、チョンはパーオンに成功したが、アンはグリーンを外した。たまたま2人は同じメーカーの同じブランドのボールを使っていた。この2人の第2打がそれぞれ誤球だったのだ。

 それを知ってか知らずか、そのままホールアウトしてスコアカードにサインして、スコアリングテントを出ている。

 事実関係だけを追えば、スコアテントを出た後に、チョンのキャディ、クリス・ベンツ氏が誤球を指摘した。2人は韓国語で話し合った後に、ベンツ氏の指摘を認め、ルールのオフィシャルに事情を話した。その後、
「最終ホールでは、グリーンを離れる前に誤りを訂正する意思を宣言しなければ、競技失格となる」
というゴルフ規則15-3が適用されて失格になったということなのだ。

 問題は2人が、誤球にいつ気づいたかということ。

 もし、ホールアウトする前に気づいていたのに誤球の処置をしなかったのなら、誤球をごまかそうとしていたことになる。

 あくまで噂だが、アンは、自分のキャディに「あなたは何も見ていないでしょ」と語っていたという話も出ているし、もう1人の同伴プレーヤー、ダニエル・ダウニーが、その噂を聞きその日の晩、チョンに問い合わせたところ、ホールアウト後スコアテントに行く途中、ボールにサインをしている時に気がついたといったという。

 ベンツ氏は、18番のグリーン上でチョンのボールのナンバーが変わっていることに気がついていたが、ルールをよく知らず、急いで知らせることでもないと思っていたとか。それを「2人がいつ気づいていたかはわからない」としながらも、ダウニーのキャディにはこの話を打ち明けていたのだという。

 ホールアウト前か後かはともかく、少なくともスコアテントに入る前に2人は誤球に気がついていたようで、両者が示し合わせていたと思われても仕方がないものがある。

 チョンとアンは2人とも米女子ツアーのシード選手で、賞金ランクもそれぞれ73位と59位。チョンは2008年のミズノクラシックにも出場、4位に入っている。

 この騒動、現在調査中という米LPGAが、どんな処分が出すのか、注目される。

 
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