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カスタムフィッティングが中心の『FW32』
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ウイリアムズといえば自動車レースの「F1」で知られた企業。1975年にF1参加して以来優勝113回を数える名門企業だが、そのエンジニアが開発に携わったゴルフクラブがあると聞いて早速試打してみた。
ウイリアムズスポーツがこの秋から本格的に発売するクラブはその名も『FW32』。素材もF1カーと同じものが使われているという。
クラブを試打したのは、週刊ゴルフダイジェスト誌でもお馴染みの試打集団、チームヨシムラ。まずは、F1カーよろしく空力を考慮したヘッドのトウ・ヒールについたウイングが特徴的なドライバー(7万1,400円)を打ってもらった。
「空気抵抗が19%少ないという話ですが、正直いってこのドライバーだけ打っても気がつかない。他のクラブと比べるとヘッドの走りがいい気はします。フェースセンターより少し上の一番美味しいところに当たりやすい」(チームヨシムラ・吉村忠義氏)
『FW32』のウイングには、「ヘッドスピードを上げるほか、ヘッドのぶれを抑える効果がある」(ウイリアムズスポーツジャパン・吉池弘氏)ため、それがスウィートスポットを外さない要因とも考えられる。
アイアンは、軟鉄鍛造の上級者モデル『FW32ポールシッター』(予選1番手の意味、スチール6本15万7,500円)とアベレージ向けの『FW32クォリファイア』(予選通過者の意味、カーボン6本15万7,500円)の2種類を打ち比べた。
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左が『ポールシッター』、右が『クオリファイア』。今、R&Aにルール適合の申請中
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『ポールシッター』には、一般的なタングステン合金よりも比重が大きく、F1カーにも使われるデンシメットという金属がウェートとして採用されている。
「『ポールシッター』は軟鉄鍛造アイアンの割には、スウィートエリアが広くて楽に打てる」(吉村氏)
のはその効果かも。『クォリファイア』にもデンシメットは使われているが、ステンレスや鉄ではなく、F1カーで使われるインコネルというニッケル系合金でヘッドが作られているのが特徴。
「最初は軟鉄かと思ったくらいしっかりしたフィーリング。マッスルバックのような重い打感ですが、当たりが薄くても飛んでくれるのでスウィートエリアも相当広い」(吉村氏)
フルラインナップで登場した『FW32』、F1マニアでなくとも試してみてもいいだろう。
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