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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/5号
2010/9/24更新

年会費が2倍になるのは
メンバーにとって悪いことばかり?

 トーナメントを開催したこともある埼玉県西部の名門コース、嵐山CCが10月1日から年会費を2倍以上の15万円に値上げをする。決してて安くない金額だが、値上げの意図はなんなのか。

 嵐山CCは今回、同時にゲスト(ビジター)料金は値下げをする。これでは会員の負担偏重ではないかとの声も上がっている。(主な改定:正会員年会費7万3,500円→15万円。ゲスト・平日プレーフィ1万8,305円→1万7,000円)。

 同CCの吉田裕明常務理事は「創設時から一貫してメンバー中心の経営姿勢でやってきた」とし、次のような指標を示した。(1)来場者の3分の2がメンバー。(2)メンバーの40%は予約なしでプレーをしている。(3)ゲストは平日はメンバーの同伴か紹介、土曜日は同伴が必要で、日曜日は原則的にメンバーのみ。(4)予約はメンバー通しで行う。




 会員主体のクラブを謳いながら年会費は値上げをし、ゲストフィを値下げするわけを吉田常務理事は「3年前から理事会で、年会費の値上げと、ゲスト来場者を増員を検討してきた。年会費に関しては『営業経費を削減した上で』という条件付で了承し、メンバーがゲストを連れて来やすい料金設定にするためプレーフィを値下げ。しかし予約枠は平日30組、土曜25組に限定し、メンバーの予約なしのプレーは確保。これらは利益追求なく、メンバーシップ倶楽部を維持するためのものです」という。

 これに対して、会員からは「一挙に倍増するというプロセスに会員の多くは不満をもっている」との声があるのも事実。

 また、大手会員権業者の桜ゴルフのように、「年会費の値上げで会員権相場は下がり、ゴルフ場のグレードも落ちる。固定費の値上げを機に相当の退会者も出ることを考えると、ゴルフ場にとってデメリットもあるのでは」という意見もある。

 嵐山CCの年会費値上げに呼応したわけではないだろうが、カレドニアンGC(千葉県)も10月1日から年会費を5万円から10万円に値上げする。ゴルフ場は「倶楽部内のことでお答えできない」(支配人)としているが、同GCはネットなどでビジター集客を図っている。

 ここ数年、ゴルフ場の年会費は値上り傾向にあることは事実だが、要は、それが会員のためになっているかどうかということ。嵐山CCのゴルフ場存続とメンバー主体の運営を謳った年会費値上げが会員のためになるのであればいいのだが……。

 
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