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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/12号
2010/10/4更新

9割のベントグリーンが猛暑でダウン
秋の本格シーズンに間に合うのか


十分に水撒きできたところはグリーンの被害は少なかった

 気象庁によれば、今年6月~8月の平均気温は113年間の観測史上、最も高かったそうだ。その猛暑はゴルフ場の芝にも甚大なダメージを与えていた。そのことを裏付けるデータとともに、現状の回復状況を聞いてみた。

 財団法人関西グリーン研究所と関西ゴルフ連盟では、同連盟加盟のゴルフ場に「今夏のベントグリーンについて」という緊急のアンケート調査を行った。

 結果は現在集計中だが、前者の研究所に聞いたところ、ベントグリーンに関しては「『悪くなった』と『少し悪くなった』を合せると90%のゴルフ場がダメージを受けていました」とのこと。

「幸いうち(茨城・城里GC)は暑さに強いニューベント芝だったので、散水がよく届かない一部が日焼けした程度だが、古いベント芝やグリーンを無理に刈りこんだコースでは、枯らしたところもあるみたいだ」と現場をよく知る青山薫プロ。

 今年の夏は、散水の施設や環境が整っているコースはいいが、用水が枯渇するなど、散水に不自由するゴルフ場では、表にあるような病気・症状に見舞われたということだ。




 問題は今後トップシーズンに向けての回復だが、最も深刻なのが東北北部のフェアウェイが洋芝(ライグラスなど)のコース。地元の関係者によれば、
「なかには芝が全滅し、フェアウェイがベアグラウンドのコースもあります。しかも、猛暑のあとは長雨続きで、播種ができない状況。今年いっぱい回復が見込めないところもあります」と惨状を語る。

 先の関西グリーン研究所も、
「グリーンが枯れたコースでは芝を張り替えたいところでしょうが、まだまだ気温が高いため(根が成長しない)、すぐには使えるようにならないので、頭をかかえていると思います。業者に張り替え用の芝のストックがないという話も聞いていますし……」と語る。

 今夏の暑さが今年限りならいいのだが、恒常化の可能性もある。グリーンキーパーたちの悩みはまだまだ続きそうだ。

 
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