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週刊ゴルフダイジェスト 10/19号
2010/10/11更新

消化試合のはずがフューリックの優勝でがぜん白熱
おもしろくなった米賞金王争い


ツアー選手権に勝って賞金2位に躍り出たフューリック

 ツアーはプレーオフ最終戦のツアー選手権が終わって、いよいよ秋季(フォール)シリーズに突入した。そのツアー選手権では、ジム・フューリックが優勝して、優勝賞金135万ドル(1億1,475万円)を手にしたのだが、それが賞金王争いに影響を与えている。

 これまで、秋季シリーズというと、来年のシード権を争う、いわばランキング下位の選手が中心で、上位選手にとっては消化試合のはずだった。しかし、今年はツアー選手権でフューリックが優勝、それまで6位だったのが、2位に躍進。上位陣は僅差で混戦状態になってしまっているのだ。

 昨年と2007年の賞金王であったタイガー・ウッズは、両年ともに1,000万ドルを超える賞金を稼いで王座についているし、一昨年もビジェイ・シンが660万ドル余りを稼いで賞金王となっている。それに比べて、今年はクーチャーの488万ドルを筆頭に、5位のスティーブ・ストリッカーまでが400万ドル台という団子状態。秋季シリーズは、4試合残っているが、1試合の優勝賞金は約668万ドルから90万ドル。つまり、今後の試合の成績次第で賞金王になれるチャンスのある選手が何人もいる状況になっている。

 加えて、プレーオフに優勝したフューリックは、「タイガーやシンといった選手に並んで、ゴルフ史に名前が残ることが何よりうれしい」と語るように、米ツアーのトッププレーヤー達は、お金よりも名誉を重視する傾向があり、賞金王のタイトルも重いものがある。




 フィル・ミケルソンのようにライダーカップ以降は、オフシーズンと決め込んでいる選手もいるが、フューリックは、昨年も秋季シリーズのジャスティン・ティンバーレークオープンに出場しているし、ただいま賞金王のクーチャーに至っては、秋季シリーズ参戦は昨年2試合、今年もすでに今週のマッググラドレークラシックへの出場を予定している。

 賞金王の行方がどうなるのか、まだまだ熱い試合が見られそうだ。

 
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