来春大卒予定者の就職内定率が57.6%と過去最低となっている。深刻さは地方ほど顕著で、九州地方は全国6地区で最悪の51.5%。大卒ですらその状況で高卒者の地元就職となるとなおさら厳しいという。
そこで立ち上がったのが熊本県の球磨CC。右田明宣支配人がいう。
「ゴルフ場の近くにある県立高では、地元就職希望者が20名いるのに内定者がゼロ(10月末時点)と聞きました。当ゴルフ場は地元誘致企業でもあるので、こんなこときこそ地域の活性化に少しでもお役に立てばと、急きょ採用することにしました」
採用枠はキャディを若干名。従来は中途採用が主で、新卒採用は初めて。地方のゴルフ場は景気の冷え込みに加え、セルフ化や低料金競争の激化で、経営的には非常に厳しい状況が続くが、地域密着型のゴルフ場ならではの決断。
新しい社会貢献の形として他のゴルフ場にも波及すれば、少しは“18の春”に光を当てられるのだが……。
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