36歳のカリー・ウェブがLPGAツアーで2連勝を飾った。目下賞金ランク1位を快走中で、この分なら11年ぶり4度目の賞金女王を狙えそうな勢いだ。果たして好調の原因とは?
ツアー通算38勝、メジャー通算7勝を誇るグランドスラマー、ウェブ。90年代の彼女はアマチュアだった宮里藍が「ウェブ先生」と尊敬を込めて呼んでいたほど強かった。しかし時代とともに状況は変化する。
2001年以降は優勝回数も激減し賞金ランクも20位前後。2009年の3月以降、約2年も勝ち星から遠ざかっていた。勝てなかった最大の理由は「パットが入らなかった」こと。
ツアー屈指のショットメーカーである彼女の好不調のバロメーターはパッティングだ。そのパッティングが復調したことが復活の要因だが、それ以外に本人は「無欲」を勝因の1つに挙げる。
2勝目を挙げたRRドネリーファウンダーズでは最終日、首位と6打差で「まさか優勝するとは思ってもいなかった」が、終盤に優勝戦線に浮上。賞金を寄付に当てるという大会の主旨に寄せる思いの強さがプレーにも出た。自分のためではなく人のため。その無欲さが彼女を勝利に導いた。
さらに優勝賞金の半分を「デビュー以来お世話になっている日本の方々のために」と復興支援へ寄付。ツアーが目指すチャリティ精神継承の使命感が原動力だったのだ。
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