いささか旧聞になるが、日本ツアー開幕戦の東建ホームメイトカップ。グリーンの芝が聞き慣れない「ブライトン」だとテレビ解説でいっていた。
一般ゴルファーにはあまり関係のないことだが、このブライトンという芝は、業界では実は一世を風靡した芝なのである。
ベント芝(ペンクロス)をグリーンに使うのが、今は常識になったのは読者諸賢もご存知のはず。しかしベントは本来寒冷地の芝であり、気温25度ほどを超えると光合成ができない性質を持つ。つまり25度を超えると芝は成長しない。だから高温多湿の夏の日本にも合うように様々な改良がなされて、現在は第4世代と呼ばれる「ニューベント」が普及している。
ブライトンはそのニューベントの嚆矢ともいうべき第2世代。この芝の出現は15年前ほどで、関係者の度肝を抜いた。芝の密度が濃くて耐暑性も高い。東建多度CCでも大事に育ててきた。
ところがそのブライトン、昨今、種苗が日本でも底を尽いてきたという。開幕戦でその芝の名が出たのは、現在はまだ文字通り“輝く”ということで、深読みすれば「コースへ来てグリーンを楽しんで」という宣伝の意味もあった?
【関連記事】
2010/ 5/11 ぶっつけ本番でボールを替えて東建優勝争いに
2010/10/12 9割のベントグリーンが猛暑でダウンしている
|