東電福島原発事故による影響で、全国的な節電対策が実施されているが、むろん、ゴルフ場とて例外ではない。
節電対策の多くは、電気を消すというものだが、所詮は急場しのぎ。長期的な対策にはなっていない。
そこで今、注目されているのは白熱電球や蛍光灯をLEDに交換すること。なにしろ電力消費量でいえば、白熱電球を10とした場合、電球型蛍光灯が2、LEDなら1というのだ。
「全部つけ替えました。寿命も10年ほどというので、電球交換の手間も省けます。一石二鳥ですよ」(茨城県・ホワイトバーチCC)
若宮GC(福岡県)では、全体の半分ほど取り替えが進み、太平洋C成田(千葉県)は「クラブハウス内の40パーセントを交換して、あと20パーセント以上、LED率を高めるつもり」という。
群馬県営の玉村Gは2010年の夏から館内のLED化を進め、福島原発の事故前までにはLED化を完了したという。「エネルギー負荷の小さい施設運営を率先して行っていくことが県営施設の役目のひとつ」(総務課長・前田氏)
バブル期に建てられたクラブハウスは豪華なものが多く、日本を代表するような有名建築家の手になるものも多い。そういったハウスは天井がバカ高い場合が多く、電球1個交換するのにもハウス内にイントレ(足場)を組む羽目になって、20万円ほどの経費がかかってしまう。こういうバブル遺産なところにこそ寿命が長いLEDは最適だろう。
しかし、LED化にもむろん経費はかかる。滋賀県のあるコースは「全部交換するには800万円かかります。しかし電気代の削減も含め3年くらいで原価償却するので、どうしたものか迷っているところ」と語る。高いプレーフィが取れない昨今、費用捻出に悩むゴルフ場も多いと聞く。
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