世界のゴルフルールは4年に一度大改訂を行っているが、来年はその改訂年。大きく変わる部分もあるが、もっと驚いたのはルールブックの形式が世界共通になることだ。
これまではUSGA(米国ゴルフ協会)が、米国とメキシコをカバーし、R&A(ロイヤル&エンシェント)がその他の国をカバーするという形式だったが、今年は英米一本化して発表された。これは1952年以来、両者が共同合議することになって以来、初めてのこと。またルールブックも、これまではフォーマットなど各国である程度自由だったが、今回からはフォーマット、イラスト、写真の扱いもすべて統一される。つまり世界各国で同じページに同じ項目が載ることにな
る。
「画期的ですね。これはいうまでもなく2016年に行われるリオ五輪で、ゴルフが正式種目になるのを受けてのことです」(ゴルフジャーナリスト・河北俊正氏)
ただし、「日本は英語と言語形態が違うので、ページ数まで合わせるのは不可能」(JGA・市村氏)ということだ。
大きな改訂点は以下の通り。
まず、パットで、アドレス後に風で動いた球は無罰で、動いて止まったところから打てる。これまでは1打罰をつけてリプレースと、自然現象に対して不公平だとの声が強かった。
また、バンカーに入った球は、打つ前にレーキで砂または土を均すことができるようになった。足跡も均すことが可能。このほうが時間を節約し、エチケットにも適うとの理由からだ。
パットについては、ゴルフで最も理不尽な規則ともいわれ、今回の改訂には選手側からも歓迎の声が多く上がっている。
メジャー3勝のパドレイグ・ハリントンも「リンクスの乾いたグリーンで風が吹くと、いつも球が動くんじゃないか心配だった。これで不公平なペナルティはなくなる」と話した。
そのほか、アマでもホールインワン賞の賞金がもらえるようになる、などと改訂された。
新ルールブックは、12 月中旬に日本でも刊行予定だ。
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