米女子ツアーは今季の日程をすべて終え、宮里藍はエビアンマスターズでの優勝を含む年間トップ10入り6回、獲得賞金は3年連続100万ドルを超え、賞金ランク8位でシーズンを終了した。
世界ランク1位のヤニ・ツェン(11勝)の強さばかりが目立った2011年。シン・ジエやポーラ・クリーマーら実力者が相次いで未勝利に終わったことを考えると、宮里は健闘したといえそうだ。
本人も「1勝だけでしたけれど、結果には満足しています。震災というショッキングな出来事があって、頑張らなければと自分にプレッシャーをかけすぎて空回りした部分もありますが、シーズンを終えて達成感があるのは確か」と納得の表情を浮かべた。
しかし、シーズン5勝を挙げ世界ランク1位を経験した昨年に比べると物足りなさは否めない。特に平均ストロークは昨年の70.65から71.63へ1ストローク近く下げ、バーディ数は昨年の274個から209個と激減。目標のプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)も昨年はポイントランク2位だったのが今年は11位。しかも1位のヤニに271ポイントもの大差をつけられてしまった。
その点について藍は「フェアウェイをキープできているのにセカンドショットでグリーンを外すことが多すぎました。グリーンに乗せられればスコアはつくれると思います」と、パーオン率(65.6パーセントでランク59位)の向上を課題に挙げた。
師匠である父・優さんは今季の藍の戦いを総括し「課題を修正せずにきた1年だった」と辛口の評価。「今の藍はメンタルさえ充実していればスコアはついてくると思っているが、メカニックあってこそのメンタル。技術的な内容からいえばエビアンで勝てただけで十分。オフは技術的な課題に真摯に取り組まないと今後、厳しいでしょう」
本人の目標は変わらずプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの獲得。オフの過ごし方が来季の成績に直結することになりそうだ。
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