週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

欧でトップ10外しはシーズンたったの3回！
大駒“ルーク”が欧米ダブルの“キング”になった

　世界ランク1位のルーク・ドナルドが欧米両ツアー同時賞金王の快挙を成し遂げた。米ツアーでは最終戦で奇跡の逆転優勝を飾り、最後の最後で賞金王を決めたが、今季3度しかトップ10を外していない欧州ツアーでは余裕でタイトルを獲得した。

　欧州シーズン最終戦のドバイ世界選手権でローリー・マクロイが優勝してドナルドが10位以下ならマクロイが初のマネータイトルを獲得する可能性もあったが、そのマクロイはアジアでの連戦に次ぐ連戦が祟り、デング熱でフラフラ。恋人であるテニスの女王、ウォズニアッキの声援も虚しく11位に終わり逆転ならず。

　初日マクロイが好スタートを切り、ドナルドが出遅れたときには逆転賞金王に望みを繋いだが、2日目に失速すると「もう終わりだ。こうなったらドナルドの最高のプレーが見たい。有終の美を飾って欲しい」とマクロイは白旗を挙げた。

　結局ドナルドは優勝こそ逃したものの、単独3位に食い込み、2位のマクロイに約134万ドル（約1億円）の差をつけ欧米ダブルクラウンに輝いた。

「この数カ月、ずっとそのこと（欧米両ツアー同時賞金王）を考えてきた。でも実際そうなってみると、なんだか不思議な気分。実感がない」とドナルド。175センチと、欧米ツアーにあっては小さな体で飛距離も下から数えた方が早いが、卓越したショートゲームを武器に安定したゴルフで今季米ツアーで2勝、欧州ツアー3勝を挙げたのは立派。

　プライベートでは最愛の父の死や次女の誕生と人生のさまざまな局面を経験しながら、ゴルフにはまったく影響なし。浮き沈みのない抜群の安定感を見せた。来季はいよいよ悲願のメジャー獲りに挑戦する。

　
【関連記事】
2011/11/15　飛ばない男ドナルドが大飛躍。うっちゃりで米賞金王に！ 欧米ダブル王なるか
2011/10/18 “ミスタートップ10”ルークが欧米W賞金王に「チェック！」
2011/10/ 4　トラの居ぬ間に普通の人ドナルドが荒稼ぎ。欧米ダブルで賞金王になる？