51歳のケニー・ペリーがACEグループクラシックでシニア通算2勝目を挙げた。実はペリー、タイガーより前から「左軸スウィング(スタック&ティルトスウィング)」の実践者。40代の頃よりも飛距離が伸び、シニアには体重移動をしない左軸スウィングのほうが飛ぶことを実証した格好となった。
40代後半になって息子の同級生マット・キリーン(26)に師事してスウィングを改造したペリーは、その直後の09年にマスターズでプレーオフに進出し、グリーンジャケット目前までいっている。
そのキリーンがペリーに指導したのが、体重移動を抑え左サイド軸で振る、いま流行の「左軸スウィング」。この左軸スウィング、06年にマイク・ベネットとアンディ・プラマーが提唱した「スタック&ティルトスウィング」が原型で、タイガー・ウッズが取り組んで「あと少しで完成の域に達する」(タイガー)理論である。
ペリーによると「以前はシャフトが(トップで)大きくクロスして、ダウンではシャフトが寝て下から入ってきていたが、いまはトップがスクェアに収まり、オンラインにクラブが下りてきている。すべてのモーションがシンプルになってソリッドな当たりを実現できるようになった」のだとか。
ちなみに今季ペリーの平均飛距離は298ヤードで、シニアでダントツ1位。スウィング改造前の40代の頃に比べて飛距離が伸びている。昨年の米シニアの賞金王トム・レーマンは「もし自分がペリーなら、これだけ飛んでアイアンのキレがあってパットも入るんだから、レギュラーツアーでも十分戦える、と思うだろう。彼も当然そう思っているはず」とライバルを賞賛する。
シニアになって飛距離を伸ばしたペリーのスウィングから学ぶところは多い。
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