東日本大震災からまもなく1年。東北各地は今もなお復興に向けて努力を続けているが、そうしたなか、震災前は宝塚市(兵庫県)、市原市(千葉県)、芸西村(高知県)などだったゴルフ場を災害時に避難先として利用する地方自治体が、ここにきて増えてきている。
ゴルフ場には多くの人が避難できる広大な敷地があり、クラブハウスでは食事や風呂の提供も可能。また自家発電の施設があったり、駐車場はヘリポートとして利用することもできる。震災など災害時の避難先としてうってつけの施設ともいえるだろう。
避難所として利用する協定を町内にあるサンクラシックGCと締結した御嵩町(岐阜県)でも、渡邊公夫町長が「豪雨災害や大地震の際には被災者が避難できる場所の確保が何よりも必要です。ゴルフ場がそれを担ってくれるのは大変心強く思っています」と語る。
このほか、印南町(和歌山県)は紀南CC、ラ・グレースGC、和歌山GCと。阿見町(茨城県)はイーグルポイントGC、阿見GCと。胎内市(新潟県)は櫛形GC、中条GC、胎内高原GC、日本海CCと。恵那市(岐阜県)はメダリオン・ベルグラビアリゾートと、災害時に避難場所として利用する協定をそれぞれ結んでいる。
こうした震災時などにゴルフ場を有効活用する動きが、さらに全国的に広がることを期待したい。
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