洋の東西を問わず、莫大な遺産を残すと、遺族間で争議が起きがちなようだ。昨年5月に脳腫瘍で逝去したセベ・バレステロスの遺産をめぐって親族同士の対立が深刻化、近く民事訴訟となる見通しだ。
セベは昨年亡くなる前に、財産の90パーセントをハビエル、ミゲル、カルメンの3人の子どもに相続。残る10パーセントを「バレステロス財団」に譲った。同財団は若いゴルファーの育成、ならびに彼が苦しめられた脳腫瘍の研究支援を行う財団で、トップは甥のイバン・バレステロス氏だ。
イバン氏は生前のセベの代理人でもあった。そのためか、セベの肖像等の画像の版権は同財団がすべて相続。従ってセベの子どもたちでも使用する際には同財団の許可が必要になるのだ。ハビエルとミゲルはその処遇に腹を立て、同版権を取り戻すための訴訟を弁護士に相談しているという。
セベの肖像といえば、そのシルエットが新しく欧州ツアーのロゴマークに採用されるという話もあった。それほど人気があるのだが、最近、そういった話は聞かない。その裏にも、版権問題のこじれが関係あるのかもしれない。
間もなくプロ転向するといわれる長男のハビエルは、地元メディアの質問に「(今回の騒動の顛末は)いずれ明らかになるでしょうけど、いまは何も発言するつもりはありません」と口を閉ざす。
天国のセベが悲しむ展開にならないことを望みたい。
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