男子開幕戦の東建ホームメイトカップの初日、永久シード権も持つベテランの尾崎直道が失格となった。理由はラウンド中に使用したマウスピース。それの何がひっかかったのだろう。
ゴルフ規則14-3「人工の機器と異常な携帯品、携帯品の異常な使用」に抵触するというものだ。発端となったのは、直道がラウンドを終えてクラブハウスで談笑中にした「マウスピースを使うと飛距離が伸びるんだよ」という発言。これを「器具(=マウスピース)を異常に使って飛距離を得ている」と、競技委員会が裁定し失格処分が下されたわけである。
R&A(世界ルールの総本山)の裁定集には、マウスピースが違反だとは載っていない。このような場合はR&Aに書面で裁定を仰ぐのだが、最優先するのは現場の競技委員の判断である。
もし直道がマウスピース使用は歯の噛み合わせが悪いためとか、噛み締めの圧力から歯を守るためだと主張したら、もしくは黙っていたら、ルールに抵触していなかったことになるとJGTOは見解を示した。そのため今回の件をきっかけに、マウスピース自体の使用が禁止となることは「ない」(JGTO広報)とのことだ。
では、例えば機能性下着をプロが着用して「疲労が軽減されたから最後まで飛距離が落ちなかった」と発言したとしたら?
「失格の可能性があります」(同)という。さまざまな機能をうたうネックレスやブレスレットでも同様のことは起こり得る。
これは「異常」、これならいいという明確な線引きがないので、難しい問題ではあるが、口は災いの元、余計なことは言わないほうがよさそうだ。
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