R&Aは今年の全英オープンで、ギャラリーの携帯電話の持ち込みを認めると発表した。06年大会でタイガー・ウッズが携帯電話のカメラで再三撮影され、プレー中断となったのを契機に禁止されていたもの。メジャーでは昨年の全米プロに続く解禁となる。
この解禁についてR&Aのピーター・ドーソン会長は、「もともとやむを得ず導入した規制で、入場者の検査、チェックも容易ではなかった」としたうえで、いまや携帯電話はギャラリーたちの連絡手段として、また競技観戦をより面白くするものとして、持ち込みを拒否すべきものではないと、プラス面から解禁の理由を語っている。
R&Aでは2~3年前から、スマートフォン向けにアプリを提供。スタート時間やライブスコア以外に、最新情報やコースガイド、ビデオ映像など、観戦に役立つ豊富な情報を配信している。それをギャラリーにも利用してもらおうという寸法だ。
通話は指定エリアのみ可能だが、写真撮影や着信音などのマナー違反の心配は残る。しかし、その点は「われわれの観客はゴルフの知識も理解も深い。誰もが選手に敬意を払って行動することを信じている」(ドーソン会長)と性善説に立ち、それよりも情報端末としての有用性に期待しての解禁となったようだ。
ほかのメジャー、特にマスターズは携帯の持ち込みを空港のセキュリティチェック以上の厳しい入場チェックで徹底的に排除。パトロンもメディアも選手も、誰にも携帯を持たせないことに成功した。
果たしてマスターズの性悪説が勝つか、全英の性善説か。
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