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不惑を過ぎてから7勝目
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藤田寛之がダイヤモンドカップで早くも今季2勝目を挙げた。最終日首位スタートから、2位アフィバーンラトに3打差をつけての逃げ切りだったが「サンデーバック9」では、藤田らしからぬドタバタぶりを披露してしまった。
11番パー4。ドライバーのティショットを右OBしてのダブルボギーはその序章。目を疑ったのは、15番パー4の第2打だ。フェアウェイのいいライからシャンクしてOB。結局、インだけで2つのダブルボギーを叩いた。
優勝争いの大事な場面で、まさかのシャンク。藤田は「残りはピンまで135ヤード。9番アイアンを持ったんですけど、風は右からのフォローだったので大きいかな、オーバーしたら嫌だなと迷いながら打ったんです。そうしたら、クラブフェースが開いて当たってしまって……」とミスを振り返った。
クラブのネックに当たるアイアンのシャンクはナイスショットと紙一重。藤田は昨年こそ少なかったものの「2、3年前は年間15回くらいシャンクしていた」という。
今回は肝心の勝負どころで出たため「頭が真っ白になった」と藤田。それでも、動揺した様子を見せずに逃げ切ったのは、さすが。2位のアフィバーンラトも14番から3連続ボギーを叩き、差がつまらなかったことに藤田は「助かった」と本音をこぼすが、大ミスのあとに動じなかった心の強さも見逃せない。
長年コンビを組むキャディの梅原敦さんも「藤田さんは財布をなくしたときも慌てないくらいで、今回のシャンクのあともまったく焦りを感じませんでした」と、その平常心に驚くばかり。
今回、不惑を過ぎてからの7勝目に、藤田は「大失態をしてしまって、こういう勝ち方はないよね」と苦笑いしたが、不断の努力に勝運もついてきたということ。日本最強の40代ゴルファーから、目が離せなくなってきた。
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