6月28日、アコーディアゴルフの株主総会が開催された。4月17日の秋本一郎専務(当時)の会見から2カ月あまり。大株主オリンピアを中心とする株主委員会と、会社側の双方が、壮絶な委任状争奪戦(プロキシーファイト)を繰り広げたことはたびたびお伝えしたとおりだ。
フタを開けてみれば、会社側提案の取締役候補が全員選任され、株主提案の候補は全員“落選”。会社側は「コンプライアンスを強化する体制を確立し、会社の信頼を1日も早く取り戻すことをお約束する」とコメントした。
ただ、一人の株主が双方の話を聞く度に新たに委任状を出し直すケースが多発したため、集計作業が難航。28日は午後3時前にいったん株主を帰して集計作業を続け、翌29日午前10時に結果発表を行うという、極めて異例の事態となった。
株主委員会は「集計手続が著しく不公正なので総会決議無効訴訟を含むあらゆる法的措置を講じる」としており、この問題、まだ今後もくすぶり続ける可能性が残った。
ライバルのPGMはオリンピアとは兄弟会社。代表の神田有宏氏が今年1月にアコーディアに対し、経営統合を一旦は提案しながら、アコーディアのコンプライアンス問題を理由に撤回しており、「改めて経営統合を提案するかどうかは、コンプライアンス体制の正常化を見極めてから判断する。(アコーディアから)公式に当社の収益力に見劣り感がある、と指摘されているので、まずは当社の収益力改善にまい進したい」という。
2強が本業のゴルフ場経営に集中し、顧客の満足が優先されることが我々ゴルファーの願いであることはいうまでもない。
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