週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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派手じゃない
地道なJ・デーリーが米シニアV

　米チャンピオンズツアーのメジャー、シニアプレーヤーズ選手権でJ・デーリーが優勝した。デーリーはデーリーでも暴れん坊で派手な“ジョン”ではなくジョー・デーリー。まったく無名の彼がなみいるメジャーチャンプたちをなぎ倒したのだからニュースだ。

　リーダーズボードの上位にはフレッド・カプルスやトム・レーマン、マーク・カルカベッキアらスター選手がひしめいていた。ところが彼らを抑え優勝したのは無名のデーリー、51歳。

　シードがない彼はマンデー予選会を勝ち上がり、出場権を獲得した。最終日最終組で同組だったカルカベッキアは「サンデーバック9はさすがに崩れるだろうと思ったけれど、安定感抜群だった。勝つべくして勝った感じ。メジャーチャンプの資格十分」と最大級の賛辞をおくった。

　デーリーは独学でゴルフを学び、32歳のときに脱サラしてプロツアーの世界に飛び込んだ苦労人。東海岸のミニツアーを中心に転戦し、90年代後半に1度米ツアーを経験するもベスト10入りは生涯ただ1回。96年B・C・オープンでの6位タイがこれまでのキャリアベストだった。

「出られる試合があるならどこへでも行った。南ア、モロッコ、ジャマイカ、パナマ、メキシコ、チリ……。戦う場所を求め続けてきた」という彼はようやくチャンピオンズツアーという超一流の安息の地にたどりついた。これで13年までシードは安泰。彼の快挙を一番喜んだのはもちろん、下積み時代にキャディをつとめて夫を支えた糟糠の妻だったそうだ。

　
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