サンクロレラクラシック、初日。ベテランの五十嵐雄二はラウンドを終えた後、「アンプレヤブルの処置違反及び重大な違反」として失格になったが、その処置がちょっとお粗末な内容だった。
小樽CC5番ホール・パー4。グリーンを狙った五十嵐の放ったボールはバンカーか、スルーザグリーンか判然としないところにめりこんだという。同伴競技者の小山内護の立会いで、その場所はスルーザグリーンと判断。アンプレヤブルを宣言して、その近くで2クラブレングスにドロップしてプレーを終えた。
ラウンド後、五十嵐はこの顛末をクラブハウスで話していたら、疑義が生じたとして、競技委員と五十嵐が5番ホールへかけつけることに。
そこで確認されたのは、ボールがめりこんだ場所がスルーザグリーンではなく、バンカー内だったことだ。ならばアンプレヤブルの処置はバンカー内にドロップしなければならない(規則28C)。つまり五十嵐のラウンド中にとった処置は違反となり、失格となった次第だ。「本人がスルーザグリーンと思い込んだのでしょう。迷ったときは競技委員を呼べばすむ話なのですがね」(JGTO・広報)
ベテランなのに……と、首をかしげるのはルール研究家の石井米二郎氏だ。
「バンカーまわりは砂が散っていて判別が難しいくらいは経験でわかるはず。そのために、自信がない場合は罰なしに2つのボールでプレーを終えておき(規則3-3a)、あとで裁定をあおぐ処置が認められているわけです」
もしこの“2つのボール処置”を本人もマーカーも知らなかったとしたら、無知のそしりを免れないだろう。
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